煙の玩具19

 このパイプも18と一緒に、僕の所へ里子に来たパイプです。18にもまして茫洋とした気分にさせるのは、このパイプの表面がラスティックであるところなのです。

 僕はそれなりの数の Hansen のパイプを所有しています。ブラストされてシェル仕上げになっているものは多いのですが、ラスティックで仕上げられているパイプはこれ1本だけです。だから、何か例外的なものがあるならば、それは Poul Hansen 自身が作っ(←いい加減、しつこいね)。

 すべての部分が刃で刻まれているわけではありません。ボウルの部分でも、ラスティックで処理されているのは五つの部分だけ。その他の場所はナチュラルで、とてもきれいなグレインが見えます。Hansen 本人にしろ、工房の誰かであるにしろ、どうして削りを入れたのか、よくわかりません。でも、非常に丁寧に処理してあるので、削りが入っていても気になりません。むしろ、カッコいいです。

 僕が鵜の目鷹の目で探しているのに、さりげなく、こんなパイプを入手し、惜しげもなく手渡してくれる友人に、本当に感謝です。