煙の玩具23

“美の十傑”の第一位と第二位と第三位の記事を書いたので、ついでに第五位も書いてしまうことにします(なぜ、第五位かというと12が第四位だからです)。第五位は、こんなパイプです。

 このパイプは、すべてが曲線で構成されていて、船のような美しさがあります。ファンシーパイプを見たあとで、このパイプを手に取ると「絶対、これ作ったの Poul Hansen 本人じゃないよな」と思います。12のパイプと良く似たラインを持っているので“対”が好きな僕は、このパイプを勝手に12とセットにしています。

 Hansen のパイプは、ラフトップでゴチゴチした意匠のものがほとんどなのですが、たまにこういった柳腰のものがあったりします。ただ、このパイプはボウルの背が低すぎて、喫うのに気をつかわなければならないので、僕にとっては「具合がいいパイプ」ではありません。「形のよさ」と「具合のよさ」のバランスは微妙ですね。でも、形が頭抜けてきれいなので、手放すつもりは絶対にないし、紛失を怖れるパイプです。