煙の玩具59

 あっと思ったら、入札していました。絶対に手が勝ってに動いたのです。もう、破産から逃げるためにはPCを叩き壊さないと、ダメですね、こりゃ。

 eBay で落札しました。ライバルが多くてキツかったです。しかし、1本前の58がサムソンみたいな巨人だったのに、今回入手したこのパイプはたおやかなお姫様のようです。ステムがエボナイトなので、Hansen の歴史をざっくり二分すると前期のもののはずなのに、ぜんぜんそれっぽくない。お姫様なので「守って」というオーラを出しています。

 家から持って出られるパイプですね。軽いし、そんなに大きくないし、シェイプも何も主張していないし。
 って、なにゴチャゴチャ書いているかっていうと、50本でやめる予定だったのに、今、書いているこのパイプが59本目であるという、その自分の意志の弱さから目をそらそうとしているんですね。
 あっという間に9本オーバーという事実を本当はちゃんと飲み込まなければならないはずなのに。
 実は、所有している“平成 Hansen ”を数に入れると60本になるのですが、あれはあまりにも情緒がないということで、数に入れていないのです。そして、それがまた、もう1本買うための言い訳だってことを僕はわかっているのです。
 そして、60本目となる1本を僕はもう eBay で入札しているのです。

 僕のパイプ仲間は「もう、こうなったら行くとこまで行くしかないっしょ」とか言っています。でも、“行くとこ”って、どんな場所なんですか? 僕は怖いんですけど。