煙の玩具58

 この大ぶりのピリアード・ベントは、京垓さんの社長がシカゴのパイプショーの会場から持ち帰ってきた9本の中の最後の1本です。このパイプはその特徴として、シャンクの断面が“○”ではなく“0”で、上下に楕円を描いています。

 とにかく、ボウルのでかさがすごい。映画を観ながら3時間はもちます。それでなくても大きなパイプなのに、そのマウスピースとシャンクに比して、ボウルがあまりにもでかすぎて、なんだか笑えるパイプです。されど Hansen その全体が美しいパイプです。さんざん、ぐにゃぐにゃしたファンシーパイプを作っていた工房が、こんなきちんとしたパイプを作っている。ファンシーを作りたいだけ作って、落ち着いたのかも知れません。

 もう、お店から買うのは難しいかもしれないですね。どうしてもオークションにあげられてしまいますから。僕は、最後まで心臓がバクバクするオークションは、実のところは好きではないんですけど、時には戦わなければならない。だから、今も戦っています。

 勝利し、また戦利品の Hansen をこのブログに加えたいものです。